SFTS(重症熱性血小板減少症候群)はダニに噛まれることによってウィルスが体の中に侵入し、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛)、血小板減少症をともなう下血、皮下出血、神経症状など多くの症状が認められます。致死率は6.3〜30%と報告されています。現在、治療は対症療法しかなく、有効な薬剤やワクチンはないという怖い病気です。
2017年、SFTSを発症した猫から人がSFTSに感染したという報告もされました。この病気にかかり、亡くなる方も多数現れています。ダニは公園、河川敷、森林などの葉っぱや木の枝、落ち葉の裏などに多くいます。秋は幼ダニの増える季節ですので、しっかりと予防、駆除をしていく必要があります。
病気があるかないかはわかりませんが、動物病院で尿検査をされることをお勧め致します。たとえば、腎不全や、糖尿病、甲状腺機能亢進症などの病気にかかると飲水量が増えますが、その影響で尿の量が増えると尿が薄くなり、においもしなくなるということがあります。また、冬場は寒さの影響で飲水量が減り、結石が尿道につまる尿石症も多い季節です。尿の色、量、回数、においなど普段より少し気をつけてみてあげてください。
尿を取ることが難しいという方は簡単な採尿方法もありますのでかかりつけの動物病院に相談してください。
膿皮症とは皮膚に常在しているブドウ球菌(一般的に犬ではStaphylococcus pseudintermedius)という細菌が、何らかの原因で増殖し皮膚トラブルを引き起こす病気です。原因は高温多湿や誤ったスキンケアに因る環境の問題、アレルギーや脂漏症など動物の皮膚の問題、病気や高齢など動物の免疫機能の問題など様々です。その為、膿皮症は再発を繰り返す事も多く治療を進めていく上で、ブドウ球菌が増えた原因を探索する事が重要なポイントになってきます。
また、適切な治療が行われないと耐性菌が生み出されてしまい、難治性の膿皮症になってしまうケースも少なくありません。
適切な抗生物質の全身投与、シャンプーや消毒による外用療法など複数の治療を組み合わる事が推奨されています。
今の時期は、膿皮症に気を付ける必要があります。皮膚のトラブルに気付いた際は動物病院に相談してみて下さい。
熱中症にかかるとどんな症状がでますか? 熱中症は気温や湿度の高い環境に長時間いることや運動を続けることなどによって体温が上昇し、体温調節がうまくいかなくなることで起きます。体温が41度を超えてくると細胞が壊れ始め、多臓器不全になり、死亡してしまうことがあります。初期症状として、呼吸が荒い、よだれが出る、ぐったりするといった症状がみられます。さらに症状が進むと嘔吐、下痢、意識障害、痙攣発作を起こしたりすることもあります。 熱中症が疑われたら、すぐに動物病院で診察をしてもらいましょう。もし、すぐに病院に行けない場合は、水道水をからだ全体にかけ続け、全身を冷やすことがとても重要です。呼吸が落ち着いてくるのを確認し、首、股、脇などに保冷剤などを挟んで体を冷やし、その後、病院へむかいましょう。
SFTS(重症熱性血小板減少症候群)はダニに噛まれることによってウィルスが体の中に侵入し、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛)、血小板減少症をともなう下血、皮下出血、神経症状など多くの症状が認められます。致死率は6.3〜30%と報告されています。現在、治療は対症療法しかなく、有効な薬剤やワクチンはないという怖い病気です。
2017年、SFTSを発症した猫から人がSFTSに感染したという報告もされました。この病気にかかり、亡くなる方も多数現れています。ダニは公園、河川敷、森林などの葉っぱや木の枝、落ち葉の裏などに多くいます。秋は幼ダニの増える季節ですので、しっかりと予防、駆除をしていく必要があります。
外耳炎は鼓膜から外側の耳道内に炎症が起こる病気で、主な症状は耳を掻く、頭を振る、耳が臭う、耳垢が多いなどがあります。動物の耳道は垂直耳道と水平耳道から成りL字型の様な構造をしている為、高温多湿の環境には非常に弱いです。耳が垂れている、耳道内に毛が生えている事も外耳炎が誘発される原因になります。またアレルギー性皮膚炎が原因で外耳炎が起こる事も多いです。
外耳炎は進行すると中耳炎や内耳炎になる事もあり、場合によっては手術が必要になるケースもあります。その為早期に適切な治療をする事が重要になってきます。耳の異変に気がついた時は早めに動物病院に相談する事をお勧めします。
アレルギー性皮膚炎とは本来ウイルスや細菌を排除する免疫反応が、花粉やハウスダスト、食事などに対して過剰に反応し痒みを引き起こす皮膚炎です。アレルギー反応を引き起こす原因をアレルゲンと言います。アレルゲンの種類によってノミアレルギー性皮膚炎、食物有害反応、アトピー性皮膚炎などの様に病名が分類されます。アレルギー性皮膚炎の発症には遺伝的な要素もあり、一度発症してしまうと、生涯にわたって付き合っていくことも少なくありません。
この皮膚病を治療する上で、飼い主様の病気に対する理解が不可欠になってきますので、アレルギー性皮膚炎についてシリーズ化しお伝えしたいと思います。次回はアレルゲンをどう特定していくかをお伝えします。
尿路・膀胱・尿道のどこかに結石が形成される病気です。腎臓に結石ができれば「腎臓結石」、尿管にできれば「尿管結石」、以下、「膀胱結石」、「尿道結石」となります。猫ちゃんの尿石の中で特にとく見られるのは、尿のpHがアルカリ性になることでできる「ストルバイト」と、pHが酸性になるでできる「シュウ酸カルシウム」です。飲水量の減る、冬場に多い病気でもありますのでこれからの季節は注意が必要です。結石が膀胱を傷つけてしまうため、排尿時に痛みを伴うことが多く、痛がるような鳴き声をあげたり、血尿や頻尿などといった症状が見られます。結石が尿道に詰まると尿道閉塞を起こし、尿毒症という命に関わる病態に発展することもある怖い病気です。このような症状が見られたらすぐにかかりつけの動物病院に診てもらってください。
獣医学の発展に伴い犬や猫の寿命も長くなりました。それに伴い、人と同様の病気も増え、認知症(認知機能不全)も高齢の犬で多くみられるようになってきています。症状は無目的にウロウロ歩いたり、円を描くように歩く。昼夜逆転した生活になる。夜鳴きをする。狭いところ入り込み出てこられなくなるなどがあります。認知症の症状は平均すると11歳頃(早くて7〜8歳頃)から現れはじめるといわれ、柴犬や日本犬系の雑種がなりやすい傾向があります。
原因は脳の萎縮変化や神経毒性のある物質の脳への沈着などが考えられていますが未だに不明な部分が多い病気です。
昼夜逆転、夜鳴き、トイレ以外での排泄などの行動は飼い主さんにとってもつらい問題となります。
このような症状がみられた場合は早めに動物病院を受診されることをお勧めします。初期であれば薬やサプリメントで症状を緩和できることもあります。また、規則正しい食事、運動、できるだけ声を多くかけるといったことも症状の改善のためには大切です。
涙やけは涙液の循環がうまくいかずに目の外に漏れでてしまい、涙液と反応して被毛が変色したり、その部分が皮膚炎を起こしたりしてしまうもので、流涙症と呼ばれます。特にプードル、チワワ、シ―ズ―、ダックス、パピヨン、マルチーズなどの小型犬に多い症状です。
原因として目頭に生えている細かい毛が涙を吸い上げている場合やマイボーム腺(まぶたにある脂腺)からの油分の分泌低下、涙管の閉塞などが挙げられます。流涙症を放っておくと涙が目の外に流れてしまうことでが角膜が乾燥してしまいます。角膜が乾燥すると、ちょっとしたことで角膜に傷がついてしまうことがあり、そこに細菌感染が起こると角膜潰瘍といったより重篤な病気に移行することもあるので注意が必要です。涙やけが気になる方は動物病院にご相談ください。